どうも元ダメSEです。
今回は一番身近なパソコンの入れ替えについて書いていきたいと思います。
現在はパソコンを仕事で使うことが普通になってきていると思います。
(中には使わな仕事もあるので100%とは言えないかもしれませんが。。。)
パソコンって便利ですよね。そして長く使えば使うほど自分色にカスタマイズされてい
きますよね。
このファイルはどこに保存されているとか、複数のお気に入りのソフトを使っていると
か、これまでネットサーフィンのブックマークが大量にあったりとか、これまでの膨大
な量のメールが溜まっていたりとかしますよね。
やっぱりパソコンの入れ替えで一番億劫になるのが、データ移行になると思います。
パソコン交換のタイミングでハードが新しくなるので心機一転、過去のデータは
いりません!!っていう人も少ないと思います。
僕も仕事がら何台もパソコンの入れ替えをやってきましたが、一番面倒なのは
データ移行でした。
特に最近はWinodws7のサポート終了問題もあり、パソコンの買い替えの注文が多く、
パソコンの入れ替え作業が増えています。
(Windows7サポート終了は2020年1月14日です。)
現在はパソコンは基本的にはWindows10しか購入できない為、必然的にWindows7から
Windows10への入れ替え作業がほとんどになります。
大きくデータ移行する項目 は下記になるかと思います。
【データ移行項目】
◆デスクトップのデータ(保存先:C:\Users\****)
◆ドキュメントのデータ(保存先:C:\Users\****)
◆お気に入りのデータ(保存先:C:\Users\****)
◆ピクチャのデータ(保存先:C:\Users\****)
◆ミュージックのデータ(保存先:C:\Users\****)
◆インストールソフトのデータ(保存先:ソフトによってさまざま)
◆メールのデータ(保存先:メールソフトによってさまざま)
僕の今までの経験でパソコンの入れ替えで一番面倒(時間がかかる)なのはメールの
移行です。
ほかに既存のパッケージソフト(勘定奉行とか、弥生販売とか、商魂商管...etc)が
インストールされいる場合はそのソフトのデータ移行も当然発生するのですが、
パッケージソフト場合、しっかりしたマニュアルがあるのでそこまで手間となることは
あまりないです。
パッケージソフトのデータ移行についてはまた別の記事でまとめたいと思います。
なので、今回はメールの移行について紹介したいと思います。
僕の経験上Windows7からWindows10へ移行する場合によく遭遇するメールの組み
合わせは下記になります。
【メール移行の組み合わせ】
①Liveメール⇒Outlook2013以上
②Outlook2007⇒Outlook2013以上
④Becky! Internet Mail ⇒Becky! Internet Mail
この中で一番面倒なのは間違いなく①Liveメール⇒Outlook2013以上への移行です。
ちなみにLiveメールは当初のWindows7では標準で入っていたメールソフトになり
ます。途中からプレインストールされず、Windows Essentialsからインストールする
ようになりました。
(Windows Essentialsもサポートは2017年1月10日に
終了しています。)
Liveメールはサポート終了しているため、パソコン入れ替えのタイミングでは使用
しないようにするのが無難です。
その為、移行先のメールソフトとしては対象から外しています。
と、いうことで①Liveメール⇒Outlook2013以上への移行について書いていきたいと
思います。
ちなみにLveメールからOutlookへ移行できるのはメッセージデータとアドレス帳の
データのみです。アカウント情報を移行できませんので、入れ替え後のパソコンで
メールアカウントの設定が必要になります。
大まかな手順としては下記になります。
◆入れ替え元のパソコンでの作業
①入れ替え元のパソコンでOutlookを使用できるようにします。
②入れ替え元のパソコンのLiveメールからメッセージデータをMicrosoft Exchangeに
エクスポートします。
③入れ替え元のパソコンのLiveメールからアドレス帳をエクスポートします。
④エクスポートしたアドレス帳の形式を変換して保存します。
⑤入れ替え元のパソコンのOutlookを起動し、アドレス帳をインポートします。
⑥入れ替え元のパソコンのOutlookを起動し、アドレス帳・メッセージが移行されて
いることを確認し、データをエクスポートします。
⑦エクスポートしたデータをUSBメモリなどの外部媒体にコピーします。
◆入れ替え先のパソコンでの作業
①入れ替え先のパソコンでOutlookを使用できるように設定します。
③メールデータ、アドレス帳が正常に移行されたことを確認します。
④メールの送受信を行い、正常に送受信できる事を確認します。
以上が①Liveメール⇒Outlook2013以上への移行の簡単な説明になります。
ね、面倒くさいでしょ。時間がかかると思いません?基本的に交換されるパソコンは
古いパソコンで動作も遅いことが多いですので、今のSSDが入っているパソコンなら
5分くらいで終わるような処理も30分、1時間かかることもざらにあります。
また、入れ替え先パソコンにLiveメールが入ることはないので、他のメール移行より、
入れ替え元パソコンでLiveメールからOutlookへ一旦移行するという一手間追加作業が
必要になります。
僕はメール容量が多く、パソコンの処理も遅いため、このメールの移行で3時間以上
かかったことがあります。
このメール移行をする作業の時のテクニックというほどのものではないんですが、
データのエクスポートに時間がかかるということはメールの容量が多いということ
なので、作業前に必ず不要なメールを削除してから作業を
しましょうという事です。
当たり前のようでなかなか実施できていない事が多いです。
お客様からパソコン入れ替えの時によく言われる言葉トップ3に入ると思われる、
「前のパソコンと同じようにしておいて」
この言葉のせいで可能な限りの全てのデータを移行しないといけないと思ってしまい
ますが、お客様も暇ではないので早く終わらせてほしいとも思っています。
ほとんどのお客様は時間短縮の為、過去のデータが必要かどうかという質問をすると
直近2年くらいのデータがあればいいよと言ってくれることがほとんどですので作業前
に必ず確認したほうがよいです。
(僕は全部必要と言われればどうしようもないので、時間がかかりますとはっきり
言っています。)
それでは詳細な移行手順について説明していきたいと思います。
◆入れ替え元のパソコンでの作業
①入れ替え元のパソコンでOutlookを使用できるようにします。
Liveメールをメインのメールソフトとして使用しているという事はOutlookを設定
していない可能性が高い為、設定していない場合は設定してくださいという事
です。既にOutlookを使用している場合は不要です。
Outlookを設定してからでないとLiveメールからのデータのエクスポートができ
ません。メールアドレスまでの設定は不要です。起動時の「アカウント設定しな
い」で処理を進め、あくまでOutlookが起動できるようになればOKです。設定終了
後Outlookは終了させておきましょう。
②入れ替え元のパソコンのLiveメールからメッセージデータをMicrosoft Exchangeに
エクスポートします。
Liveメールを起動し、左上の「ファイル」をクリックし、「電子メールのエクス
ポート」⇒「電子メール メッセージ」の順にクリックします。
次に表示されるプログラムの選択から「Microsoft Exchange」を選択します。
LiveメールのデータをOulookに移行する場合、Outlookへエクスポートのような
選択はありません。その為、Outlookへ移行できないのかと一瞬思ってしまうの
ですが、エクスポートする形式に「Microsoft Exchange」を選択すれば、Outlookへ
メッセージデータのエクスポートになります。
次の画面でエクスポートするメッセージの選択画面になりますが、ほとんどの場合、
すべてのフォルダーを選択すればよいと思います。
ここで注意なのが、エクスポート処理が途中で止まってしまう
事が多々あることです。
僕は始め時間がかかっているだけなのかと思い、1時間以上待ったことがあります。
最長でも10分程度動きがなくなれば止まっている事が多いのでその際はデータエク
スポート中のメッセージBOXの右上の✖ボタンをクリックして処理を終了させま
しょう。
エクスポート処理がどこまで進んだのかはOutlookを起動するとわかります。
エクスポート処理が途中で止まっても処理が進んだ分はメッセージはインポートされ
ています。
エクスポート処理が止まってしまう原因としてはエクスポート元のLiveメールの
メッセージが壊れている事がほとんどです。その為、Outlookへエクスポートされた
付近のLiveメールのメッセージを削除して(念の為、ごみ箱も空にしておいた方が
無難です。)再度エクスポート処理を実施してください。
これは壊れているメッセージの数だけ処理が必要なりますので、僕はいつも止まるな
と心の中で願いながら画面を見守っています。
③入れ替え元のパソコンのLiveメールからアドレス帳をエクスポートします。
アドレス帳のエクスポートはLiveメールの画面の左下にある「アドレス帳」から行い
ます。
表示されたアドレス帳画面から「エクスポート」をクリックし、「カンマ区切り
(.CSV)」を選択します。
次に表示されるCSVのエクスポート画面から参照ボタンを選択し、アドレス帳の
保存先、ファイル名を決めます。その後、次へボタンをクリックします。
※デスクトップに保存するとわかりやすくてよいと思います。
次に表示されるエクスポートのフィールド選択画面で「名」「性」にチェックをつけ
完了ボタンを押します。
④エクスポートしたアドレス帳の形式を変換して保存します。
エクスポートしたアドレス帳のファイルをそのまま入れ替え先のパソコンのOutlook
のアドレス帳として使用すると文字化けする為、使用できる形式に変換します。
※これは僕のやり方なので他のやり方もあります。
出力したアドレス帳をエクセルで開きます。
<2010の場合>
ファイル⇒保存と送信⇒ファイルの種類の変更⇒CSV(カンマ区切り)(*.csv)で
ファイルを開き、開いたファイルと別の名前を付けて保存します。
何回かメッセージが表示されますが、すべて「OK」と「はい」で処理を進めて
ください。
<2013以降の場合>
ファイル⇒エクスポート⇒ファイルの種類の変更⇒CSV(カンマ区切り)(*.csv)で
ファイルを開き、開いたファイルと別の名前を付けて保存します。
何回かメッセージが表示されますが、すべて「OK」と「はい」で処理を進めて
ください。
⑤入れ替え元のパソコンのOutlookを起動し、アドレス帳をインポートします。
まず、入れ替え元のパソコンのOutlookに④で変換したアドレス帳をインポート
します。
インポート方法は
「ファイル」⇒「開く/エクスポート」⇒「インポート/エクスポート」を選択
します。
次の画面の「他のプログラムまたはファイルからのインポート 」を選択し、
「 次へ 」ボタンを押します。
次の画面の「テキスト ファイル(カンマ区切り)」を選択し、「 次へ 」ボタンを
押します。
次の画面のインポートするファイルには④で変換したファイルを選択します。
オプションが下記3種類ありますが、上の2つのどちらかを選択してもらえればよいと
思います。
<オプション>
重複した場合、インポートするアイテムと置き換える(E)
重複してもインポートする(A)
重複するアイテムはインポートしない(D)
次の画面でインポート先になる「連絡先」フォルダを選択してください。
選択したCSVファイルがチェックされていることを確認して完了を押してください。
これでアドレス帳のインポートは完了です。
⑥入れ替え元のパソコンのOutlookを起動し、アドレス帳・メッセージが移行されてい
ることを確認し、データをエクスポートします。
Outlookを起動し、メッセージ内容、アドレス帳がLiveメールと同じである事を確認
します。
メッセージ内容はインポートされたフォルダーの「Inbox」フォルダに入ってい
ます。
アドレス帳は画面左下にある連絡先を選択する事で確認できます。
ここまで来て失敗した経験はないですが、もし移行データが足らない、アドレス帳が
文字化けしている等あれば、再度Liveメールからのデータ移行のやり直しです。(泣)
問題なければ、Outlookからデータをエクスポートします。
エクスポート方法は「ファイル」⇒「開く」⇒「インポート」⇒「ファイルにエクス
ポート」を選択し、「次へ」ボタンを押します。
「Outlook データ ファイル (.pst)」を選択して「次へ」ボタンを押します。
「エクスポートするフォルダー」でエクスポートしたいOutlookデータファイルを
選択します。ここではOutlookデータファイルしかないと思いますので、それを選択
し「次へ」ボタンを押します。(忘れずにサブフォルダーを含むにチェックを入れて
ください)
参照ボタンを押してエクスポートファイル名、出力先を決めます。
※デスクトップに保存するとわかりやすくてよいと思います。
オプションが下記3種類ありますが、上の2つのどちらかを選択してもらえればよいと
思います。
<オプション>
重複した場合、エクスポートするアイテムと置き換える(E)
重複してもエクスポートする(A)
重複したらエクスポートしない(D)
「完了」ボタンを押すとパスワードの設定画面が表示されますが、何も入力せず、
そのまま「OK」ボタンを押してください。
これでOutlookデータのエクスポートは完了です。
⑦エクスポートしたデータをUSBメモリなどの外部媒体にコピーします。
エクスポートしたデータをUSBメモリ、外付けHDD等の外部媒体に保存して下さい、
メールデータが多いとエクスポートしたデータが4GB以上あることも多いので、使用
するUSBメモリ等のフォーマットがFAT32になっていないことを一応確認しておいた
ほうがいいです。
(FAT32形式になっていると1ファイル4GB以上のファイルが扱えない為です。)
僕は移行するメールデータが20GB程度あったことがあります。
◆入れ替え先のパソコンでの作業
①入れ替え先のパソコンでOutlookを使用できるように設定します。
入れ替え先のパソコンでOutlookを使用できるように設定します。
ここでは先にメールアドレスの設定までを行い、送受信できるようにしておきます。
先にメールの設定をしておくことによって、データのインポート後の作業が楽になり
ます。
※注
入れ替え先のパソコンはOutlook2013、2016、2019のいずれかになっていると思い
ます。OutlookのバージョンやOSのバージョンによって、若干設定方法が違いますの
でその辺りはまた別の記事でまとめたいと思います。
②USBメモリ等のデータをOutlookへインポートします。
※USB3.0以上のUSBメモリ等を使用していない場合は事前に、データをデスク
トップ等にコピーしておいたほうが早いです。
入れ替え先のパソコンのOutlookからデータのインポート処理を行います。
インポート方法は「ファイル」⇒「開く/インポート」⇒「インポート/エクスポー
ト」ボタンを選択します。
「インポート/エクスポートウィザード」画面から「他のプログラムまたはファイルか
らのインポート」を選択し、「次へ」ボタンを選択します。
「ファイルのインポート」画面から「Outlookデータファイル(.pst)」を選択して
「次へ」ボタンを選択します。
「Outlookデータファイルのインポート」画面からインポートするファイルを
「参照」ボタンから選択し、次へボタンを選択します。
オプションが下記3種類ありますが、上の2つのどちらかを選択してもらえればよいと
思います。
<オプション>
重複した場合、インポートするアイテムと置き換える(E)
重複してもインポートする(A)
重複したらインポートしない(D)
次の画面のインポートするフォルダの選択で表示されているデータを選択します。
この時に忘れずにサブフォルダーを含むにチェックを入れてください。
またインポート先には事前に登録したメールアドレスを忘れずに選択して下さい。
こうすることにより、事前に登録したメールアドレスの配下にメールデータがイン
ポートされます。
選択を間違えた場合は、インポート後のメールデータを手作業で移動することになり
ます。
これでOutlookデータのインポートは完了です。
③メールデータ、アドレス帳が正常に移行されたことを確認します。
インポートされたメールデータ、フォルダ、アドレス帳が正常に表示使用できること
を確認します。
④メールの送受信を行い、正常に送受信できる事を確認します。
Outlookからメールが送受信できることを確認します。
登録したメールアドレスにテストメールを送り、受信できればOKです。
◆補足情報◆
Liveメールでメッセージの振り分けを使用していた場合、上記のデータ移行では移行
できません。
Liveメールの振り分け条件は移行できないと思ったほうがいいと思います。
レジストリを触ればできそうな情報もありますが、リスクが高い為、使用していま
せん。僕はできませんと断っています。
以上でパソコンの入れ替えに伴うLiveメール⇒Outlook2013以上へのメール移行の
説明になります。
お疲れさまでした!!