パソコン・ネットワーク設定屋の迷走記

これまでの仕事の内容・トラブル内容・経験からの小技、テクニック、注意点、効率化方法などを書いていければいいなと思ってます。少しでも誰かの役に立ったらいいな。

DHCP枯渇。Wifiが繋がらない!!

どうも、元ダメSEです。

 

今回は無線LAN環境を導入・構築したお客様にてしばらくすると無線LANに接続でき

なくなる現象が発生した時の原因と対応方法のお話しです。

 

【今回の教訓】

DHCPの範囲を多めにとりましょう。

DHCPのリース期間って大事ですよ。

 

以前のブログで無線LANアクセスポイントを問題なく導入しましたっていう話を

書きましたが、その後にトラブった内容です。

 

全然問題ない事なかったです。

 

事の発端は無線LANアクセスポイントを導入して1週間程度たってからでした。

 

お客様からWifiが繋がる端末と繋がらない端末があるとの連絡がありました。

 

担当者のスマホは繋がっていた為、あまり気にしていなかったそうですが、何人かの

職員が続けて言ってきた為、連絡させてもらいましたという事でした。

 

このお客様では当初iPad10台を使用したいという事で全館にWifi環境を整えました。

パソコンも20台程度しかなく、それほどネットワークに負荷をかけるような使いかたを

するようなこともないことを確認していました。

 

その状況でWifiに繋がる端末、繋がらない端末があるとの事。。。

 

まず最初に設置した無線LANアクセスポイントの電源が入っていない場所があるのかと

思い、設置場所を全て目視で確認しましたが、問題ありませんでした。

 

次に無線LANアクセスポイントの初期不良を疑いました。

 

1台づつPingを飛ばし、疎通確認を行い、問題なし。

1台づつ管理画面を表示し、設定内容を比較しても問題なし。

1台づつ無線LANアクセスポイントの近くに行ってWifiに接続しなおしてネットワークの

接続確認を行い、問題ないことを確認。。。

 

どうも無線LANアクセスポイントの問題ではなさそうな感じでした。

 

そうすると何が考えられるか・・・

 

ルータがうまく処理できていないのか?

しかし他のパソコンでは問題がない。接続されているスマホもあり、そのスマホには

何の問題もない。

 

とりあえず、正常に接続できている端末と、接続できない端末を見比べる事にしま

した。

 

見比べてみると、接続できない端末のWifiのマークの部分に「!」のマークがついて

いる。どうもWifiには接続できているが、インターネットへの接続ができていない

らしい。

続いてIPアドレスを調べてみる事に。

接続できている端末のIPアドレスは「192.168.0.XXX」になっている。

 

接続できない端末のIPアドレスは「169.254.XXX.XXX」になっている。。。。

 

169.254・・・IPアドレスが取れていない!!

IPアドレスが取得できないと「169.254.XXX.XXX」のIPアドレスが割り振られます。

 

もしかしてと思い、ルータのDHCPの範囲とリース期間を調べる事に。

※そこのお客様はルータはYAMAHAのRTX810を使用されていました。

 

やっぱり・・・

 RTX810の管理画面で「show status dhcp」コマンドで見てみると、

DHCPの残数が「0」になっている。

 

DHCPが枯渇している。

 

DHCPの範囲は90台分取ってあり、パソコン20台+iPad10台で合計30台分のハードの

為、問題ないと思っていましたが、全館にWifi環境が整った事により、職員のスマホ

接続されるようになり、DHCPの最大数を超えた事が原因である事が判明しました。

その為、先に繋がった端末は問題がなく、あとから繋げようようとした場合にWifiには

接続できるがIPアドレスをとれない状況となっていました。

 

元々、職員のスマホは接続しないという前提で話を進めていたのに、勝手に接続する

ようになったようでした。

 

とはいえ、すでに使用が開始されており、やめて下さいとも言えない状況になって

いましたので、どうにか対応策が必要になりました。

 

対応したのは2つです。

DHCPの範囲を増やす。

DHCPのリース期間を変更する。

 

まず「①DHCPの範囲を増やす」ですが、元々のネットワーク設計でDHCPの最大数の

次にプリンタの固定IPアドレスの範囲を取るように設計されていましたので、そんなに

大きく変更はできませんでした。

「2-90」までの範囲を「2-99」変更する事が限界でした。

 

次に「②DHCPのリース期間を変更する」ですが、DHCPのリース期間を短くする対応

を行いました。

YAMAHAのRTX810のリース期間の初期値は72時間(3日)です。

その為、一度IPが割り当てられると、3日間はそのIPアドレスを使用する事が出来なく

なります。

3日は長すぎる為、8時間-12時間に変更しました。

 

コマンドは下記です。

dhcp scope 1 192.168.1.2-192.168.1.99/24 expire 08:00 maxexpire 12:00

 

このコマンドを実行する事でデフォルト8時間、最大12時間のリース期間になります。

 

現状この変更後は問題は発生していません。

 

今回はやられました。はじめ聞いていた運用から勝手に変えられていた為、後手後手に

回ってしまいました。

 

使っていくうちに状況は変わっていく為、定期的に状況確認をしないといけないという

事を再認識しました。

 

 お客様には申し訳ないですが、よい勉強になりました。

 

以上、お疲れ様でした!!

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